2012年2月27日月曜日

フランス製電動門扉

フランス製電動門扉の取付工事が無事完了しました。フランス語の仕様書は全部解読できませんでしたが、そこは職人さんの経験値にカバーしてもらって。巧の技は素晴らしいですね!


 門扉の取付はハヤタ君。休日はハーレーのエンジンをバラして組上げる巧さんです。どんな工事にも対応できるよう持ち込まれた工具の数は半端じゃありません。流石でございます!



門扉の開き勝手には微調整が必要で、この日も寒い中、遅くまで門扉と格闘しました。



門扉の取付の後はタイルの駄目を埋めます。タイル職人Aチームの方々とは9年の付き合いです。ウェリーズは擬石の貼り方にこだわってまして、一見の職人さんでは対応できません。『石の家1』から『石の家5』まで全てタイル職人Aチームに手伝ってもらっています。陽気で面倒見の良い巧さん達です。



配線工事もタイル同様9年も一緒に仕事をしている電気工事の巧さん。輸入車が好きで、自分で修理もしてしまうほど。フランスの電圧は240V、日本は100V。周波数(ヘルツ)も違うのに、この巧はいとも簡単に電圧、周波数の壁を乗り越えます。




あとは外構を残すだけ。オーナーの頑張りに全てを託します!





2012年2月19日日曜日

『えん楽』@名古屋市熱田区



神宮小路』は名古屋で悪名高い『神宮駅前の開かずの踏切』の北側にあります。この横丁に足を踏み入れるとノスタルジックな気分に浸る以上に、猫しか歩いていない廃れた空間に臆してたじろぐ人もいるのではないでしょうか。全盛期は270軒ほどあった飲食店も現在は30軒程まで減ってしまったそうです。『えん楽』がこの横丁に店を構えたのは昭和38年、今からおよそ50年も前のこと。50年という時の手にゆだねられた店内はリアル昭和、ペンキで塗られた腰板と壁紙の壁は煙草の煙でくすんで小麦色に、煙草販売機のマイルドセブンは270円のまま、トイレの表札には社長室と洒落気もたっぷりです。8時32分を指して止まったままの時計に何か意味があるんでしょうか?気になります。頂いた『ラーメン』も定番の鶏ガラ醤油に柔めの麺、ノスタルジックでした。




えん楽中華料理 / 神宮前駅熱田駅神宮西駅

2012年2月11日土曜日

『フランス製自動開閉門扉』


 修理をしていた門扉が『石の家4』の現場に到着したので、さっそく据付け工事を始めました。門扉が立てかけてある建物は『石の家4』完成後に追加して建てた別棟です。この別棟、門扉と比較してわかるように非常に小さな建物に仕上げました。『小さ可愛い』というジャンルにあたりますね。生活に不自由ない範囲で、どれだけ小さくゾーニングできるのかが設計で一番難しかったところであり、楽しかったところです。


 門扉の据付けですが、工事的に難しいことに加え、取扱説明書がフランス語(当たり前)というのが頭を悩ませます。一応、学生時代はゼミでフランス哲学書の原書購読をしていたんですが、15年以上も前のこと。今となってはまるで宇宙人の言葉のようです.....(泣)



だいたい上のようなシステムです。門扉の自動開閉器がインターフォンと連動していて、iphoneのようなタッチパネル式のインターフォン室内親機をタップすれば車用観音開きの門扉が開閉します。また、車用門扉の隣に据付ける勝手口門扉も遠隔解錠することができます。もちろん車内から小型リモコンで開閉することもできます。


下の画像で、門柱と門柱の間が車用門扉、その左側が勝手口門扉です。問題が無ければ来週中で工事完了。設計2年、工事期間3年、足掛け5年かかった『石の家4』がようやく完成します!



2012年2月6日月曜日

『カレー幸』@名古屋市千種区


『幸』はウェリーズの事務所から歩いて5分位にある昔ながらのカレー専門店です。一見営業してるお店とは思えないんですが、しっかり営業してるんです。(笑) 外装の古めかしさ同様、内装も雰囲気があります。壁は縦板戸風ベニヤ、床は”洗い出し”のように骨材が剥き出しになった土間コンクリート、使い込まれた白のデコラ張りのテーブルとパイプ椅子、全てが経年変化によって自然色に近くなっていて良い雰囲気。採光は間口の開口部のみ、光の届かない店の奥を照らす蛍光灯の安い灯りも郷愁をそそります。入口ドア上部の5cm程の隙間から吹き込む冷たい外気、もちろんご愛嬌です。こんな異空間で食べれるカレーは『カレー幸』以外、昔の『mrs. kitchen』@自由ヶ丘しか知りません。カレーですが、昭和の喫茶店で提供されていた甘い味付け。砂糖か、サラダに付いてくる缶詰パイナップルのシロップが使われてるんでしょうか?とても懐かしい味です。ごちそうさま!














カレー幸カレー / 池下駅覚王山駅今池駅

2012年2月5日日曜日

『これがデフォです』


どの仕事でもそうなんでしょうが、こと輸入建材に関するとトラブルに見舞われる度合いがグッと増えます。日本のメーカーに発注すれば、「建材にダメージがあります。至急代替品を送って下さい。」という電話1本ですみますが、直輸入だと「誰がこんな風にしたの?」なんて犯人探ししてても始まらないので、粛々と自ら手直しするのであります。インターフォンと連動したデザイン性の高いリモコン式電動門扉、未だそんな製品は日本にはありません。日本で注文すれば全て特注で数百万円なんて世界。それが直輸入だと数十万円で済むんですから止められません。まあその分いろいろ見えない苦労は多いのですが。(笑) 良い物をお値打ちに提供して欲しい! 自分が客の立場だったらそう思いますよね。だからお客様にも何とかしてあげたいという気持ちで始めた直輸入、最初は全てが未経験だったので過度のストレスに襲われました。今でも直輸入にはしどろもどろですが、過度のストレスには少しずつ慣れてきました。こんな門扉のダメージくらいでは慌てない、慌てない、一休み.... 一休み.....

『覚王山の給水塔』


久々に名古屋でも雪が積もりましたね。会社の裏にある給水塔にはまだ雪が残っています。この給水塔、雰囲気ありませんか?実はこの古い給水塔が気に入ってウェリーズの事務所を覚王山に決めました。会社に来る度にこの給水塔を見て元気を貰っています。しかし、よ〜く見ると左に傾いているように見えませんか?錯覚じゃないですよね?


斜塔といえばピサやビッグベンが有名ですが、実は斜塔の世界一はピサではなくてドイツにあるスールフーゼン修道院なんですよ。あっ、建築トリビアです・・


スクラップビルドの日本では倒壊の危険がある建物なら、すぐさま解体されるんでしょうね。会社裏の給水塔がそうならないことを願います。

2012年2月3日金曜日

『Authenticity』


昨日は寒かったですね。『石の家4』へ取り付ける門扉がフランスから届いたので現場へ行って来ました。この画像は『石の家4』の裏側にあるコンビニの駐車場からですが、このエンジン停止の文字がなんとも気になってしまいました。コンビニだから仕方ないんでしょうが、せっかく近隣への配慮があるんだから、文字ではなくて植栽や風景で心を和ます配慮をしたいところです。遅ればせながら、日本も景観保護が法律化されました。ヨーロッパの国々の景観保護は行政が法律を持って規制に取り組んでいるんですが、特に景観に神経を使うイギリスでは意外なことに法律として明文化されていません。それは行政から規制されるのではなく、イギリス国民が『Authenticity』の精神を持ち合わせているからです。昔からある景観をそのまま残そうと勤める、昔からあるものは昔と同じ素材を使って営繕する、古いものに愛着を持つ。こういう感覚、相変わらず感心させられます。

2012年2月2日木曜日

『中西屋食堂』@静岡県掛川市


先日訪れた掛川市の『中西屋食堂』、閑静な住宅街の中でひっそり営んでいます。創業は昭和42年、屋号の無い白無地の暖簾には老舗の風格が漂います。暖簾の上にぶら下がる裸電球も良いですね。床は何十年もの間に靴底で削られて骨材が露出してきた味のある土間コンクリート、内装はベニヤの上に水色のペンキ、外装は波トタンに生成り色のペンキ。店内は5畳程の広さ、その小さな空間にはもの懐かしさと居心地の良さを感じます。この建物全体の小ささ、もろさには完全に惹き付けられてしまいますね。ラーメンですが、遠州系なのに鶏ガラが強く、麺もストレートではなく中細縮れ。チャーシューはこの地方特有のパサパサモモ肉と違って食感は柔らかめ。遠州の老舗なのにひと際個性を放つ名店なのでありました。












中西屋食堂ラーメン / 掛川駅掛川市役所前駅

2012年2月1日水曜日

『鶴丸』@岐阜県大垣市


『鶴丸』は創業明治17年といいますから128年も続く老舗です。連子格子に貼られたお品書き、木製引戸の前にたなびく暖簾がレトロで良いですね。鶴丸に向かって傾いている右隣の家は厨子二階、明治後半までは一般的な様式です。大垣の街は明治24年の濃尾地震で93%の家屋が全半壊したので、この右隣の建物は震災以降に建造されたのでしょう。それと比べ鶴丸は総二階なので建物自体は比較的新しいものになります。といっても十分雰囲気ありますが。頂いたのは中華そば、京都から取り寄せている7種類の節からとった出汁が効いていてボサ旨でした。




鶴丸うどん / 大垣駅

2012年1月19日木曜日

『長崎屋』@三重県津市


巷、シャビーなんて言葉を良く聞くのですが、古ぼけたラーメン屋のことをシャビーなラーメン屋とは言いません。古くから続いていて雰囲気のあるお店のことを、近頃は『ボサい店』なんて言い方をします。『 ボサい』、古いものが好きな僕には魅了される言葉です。このボサという言葉、進化して『 ボサ旨』(ボサいけど美味しい食べ物)、『 ボサ系』(ボサいジャンル)などなど、勝手に使ってます。津市にある『長崎屋』、それはボサい店なんですが、ここのラーメンは本当にボサ旨なんです。名古屋からは少し遠いですが、足を延ばす価値のあるお店、 懐かしい雰囲気に癒されます。


















長崎屋ラーメン / 高茶屋駅